国民健康保険税とは
国民健康保険税は、国民健康保険に加入している被保険者を対象に、病気や怪我の際に備えて、医療にかかる費用をお互いに負担し、支えあうための財源となるものです。
税額は世帯ごとに計算し、被保険者全員の前年の所得、被保険者数、加入期間などに基づいて計算します。
【納税義務者】
国民健康保険税は世帯ごとに納税するため、世帯主が納税義務者になります。
世帯主が国保以外の健康保険に加入していても、同一世帯に国保の加入者がいれば世帯主が「擬制世帯主」として納税義務者となります。
税率について
国民健康保険税額は、基礎課税額(医療分)と後期高齢者支援金課税額、及び介護納付金課税額(40歳以上65歳未満被保険者分)を合計した金額です。
〈所得割額〉 課税所得金額 × 所得割額
〈均等割額〉 被保険者数 × 均等割額
〈平等割額〉 1世帯 × 平等割額
| 基礎課税額(医療分) | 後期高齢者支援金課税額 | 介護納付金課税額 |
所得割 | 4.85% | 3.90% | 2.65% |
均等割 | 21,000円 | 12,000円 | 12,000円 |
平等割 | 14,000円 | 8,000円 | 6,100円 |
課税限度額 | 65万円 | 22万円 | 17万円 |
※所得割の課税対象額は、所得合計額から基礎控除額430,000円(最高額) を差し引いた額となります。
※算出した国民健康保険税額が課税限度額を超えた場合は、その課税限度額が1年間の国民健康保険税額となります。
法定軽減措置について
令和3年度より軽減判定基準が変更となり、軽減対象者が拡大されます。前年中の世帯の総所得金額等の合算額(軽減判定所得)が下表の金額以下の場合には、年間国民健康保険税額のうち均等割額と平等割額が2割・5割・7割減額されます。
軽減割合 | 所得の上限額 |
7割軽減 | 43万円+10万円×(給与・年金所得者の数-1)以下 |
5割軽減 | 43万円+(29万円×国保加入者数※) +10万×(給与・年金所得者の数-1)以下 |
2割軽減 | 43万円+(53万5千円×国保加入者数※) +10万×(給与・年金所得者の数-1)以下 |
※国保加入者数には、特定同一世帯所属者(国民健康保険から後期高齢者医療制度に移行し継続して同一の世帯に属する方)は含み、擬制世帯主(他の健康保険に加入している世帯主)は含みません。
※表中の7割5割2割それぞれの+10万以下の部分は、給与・年金所得者が2人以上いる世帯にのみ適用されます。
令和4年度から、未就学児(6歳に達する日以後の3月31日までにある方)にかかる均等割額(1人あたりの金額)の5割が減額となります。低所得者軽減が適用されている世帯は、軽減後(7・5・2割軽減)の額から5割軽減となります。
【軽減判定の注意点】
- 賦課期日(令和5年4月1日、年度途中で加入された世帯は加入日、世帯主に変更があった場合は変更があった日現在の状況で判断します。(年度途中で加入者の増減があっても再判定されません)
- 擬制世帯主(国保加入者でない世帯主)の所得も含めて判定します。
- 国保から後期高齢者医療制度へ移行した人(特定同一世帯所属者)の所得及び人数も含めて判定します。
- 令和5年1月1日現在65歳以上で公的年金等の所得のある人は、その所得から15万円控除した額で判定します。(所得割額の計算に用いる所得額は、控除前の額を適用)
- 事業専従者給与(控除)は事業主の所得に繰り戻して判定します。
- 譲渡所得による特別控除がある場合は、特別控除前の額で判定します。(所得割額の計算に用いる所得額は、特別控除後の額を適用)
- 法定軽減措置は、世帯の国保加入者全員と擬制世帯主及び特定同一世帯所属者が前年中の所得申告をした場合に
- 自動的に判定されます。
後期高齢者医療制度への移行に伴う国民健康保険税の緩和措置
次のいずれかに該当する場合は、国民健康保険税について緩和措置が適用されます。
【国保から後期高齢者医療制度へ移行される人が同一世帯内にいる場合】
法定軽減措置において、国保から後期高齢者医療制度へ移行した人(特定同一世帯所属者)の所得及び人数も含めて判定を行い、世帯内の国保加入者が1人の場合、移行後5年間は平等割額の2分の1を、6年目から8年目までの期間は4分の1を減額します。(介護納付金課税額を除く)
【被用者保険から後期高齢者医療制度へ移行される人の被扶養者(旧被扶養者)の場合】
被用者保険(職場の健康保険等)の本人が後期高齢者医療制度へ移行することにより、その被扶養者から国保加入者となった65歳以上の人(旧被扶養者)については、申請により所得割額の全額を減額し、7割・5割の法定軽減世帯を除く世帯は均等割額の2分の1を、旧被扶養者のみで構成される世帯は、さらに平等割額の2分の1を減額します。(均等割額・平等割額の減額は、資格取得日の属する月以後2年を経過する月までの間適用となります。)
納期と納付方法
国民健康保険税は、4月1日を賦課期日として計算し、4月から翌年3月までの1年度分を納付していただきます。
納付方法は、口座振替、納付書による納付(普通徴収)と年金天引き(特別徴収)があります。
【口座振替・納付書による納付(普通徴収)】
国民健康保険税の納税決定通知書は、7月上旬にお送りし、翌年2月までの8回で納付していただきます。
国民健康保険税を計算した結果、各期に千円未満の端数があった場合は、年度当初の課税については第1期に、年度
途中の税額変更の場合は、変更後の最初の納期に端数金額を合算します。
※ 12ヶ月分を8回に分けてお支払いいただきますので、1回のお支払いが1ヵ月分の金額ではありません。
期別 | 第1期(7月) | 第2期(8月) | 第3期(9月) | 第4期(10月) | 第5期(11月) | 第6期(12月) | 第7期(1月) | 第8期(2月) |
納期限 | 7月末日 | 8月末日 | 9月末日 | 10月末日 | 11月末日 | 12月25日 | 1月末日 | 2月末日 |
※ 納期限が土・日・祝日等にあたるときは、翌日が納期限となります。
窓口での納付書でのお支払い、口座振替のお申込みについて詳しくは各種税の納期および納付方法をご覧ください。
【年金天引き(特別徴収)】
普通徴収では納期が年8回に分かれていますが、特別徴収では年金の支給月に合わせ、4月・6月・8月・10月・12月・翌年2月の年6回の納付となります。
その年度の国民健康保険税が確定していない4月・6月・8月の年金からの徴収を仮徴収と言い、税額確定後の10月・12月・翌年2月の年金からの徴収を本徴収と言います。仮徴収と本徴収では徴収額が変わりますのでご注意下さい。
仮徴収では、国民健康保険税が7月に確定するため、前年度の国民健康保険税額等をもとに仮に算定された保険税額が徴収されます。前年度から引き続き特別徴収で納める場合は、前年度2月に特別徴収される額と同額が、4月・6月・8月に徴収されます。
本徴収では、7月に確定する年間保険税額から、仮徴収額を差し引いた額が徴収されます。本徴収から特別徴収で納める場合は、7月に確定する年間保険税額を7月から9月までは普通徴収により納付していただき、10月・12月・翌年2月に残りの税額が徴収されます。
下記のすべてに該当する方が対象になります。
- 国保加入者全員が65歳から74歳までの世帯で、世帯主が国保被保険者であること
- 世帯主の介護保険料が年金天引きされていること
- 世帯主が年額18万円以上の老齢・退職年金・障害年金・遺族年金のいずれかを受給し、国民健康保険税と介護保険料の合計が年金額の2分の1を超えないこと
※ 世帯主が75歳に到達する年度の国民健康保険税は、後期高齢者医療制度への移行となりますので対象外となります。
※ 世帯の状況等によっては、年税額を普通徴収と特別徴収で併せて徴収(併用徴収)する場合があります。