与論町は、平成12年度に第4次与論町総合振興計画を策定し、地域にある自然や資源、人を十分に活用することで、他の地域にない特徴ある人づくり、産業づくり、まちづくりを行い、島に住む人々、特に子どもたちが自信と誇りを持てる『人と自然が輝くオンリーワンの島づくり』を基本理念に掲げている。そのなかで環境面においては、赤土、生活排水、畜産廃棄物等の人的汚染を防ぐとともに、健康によい良質な作物を提供するため、環境保全型農業を推進し、有機農業(=微生物エネルギー)の推進に努めていくことを目的としている。そこで近年の環境汚染への早急な対策を求めており、本事業において整備する堆肥センターについては、(有)アイドーラが行っている、アイドーラ工法を導入して、有機肥料を製造することで、有機農業の推進とともに、堆肥の循環利活用を行っている。
アイドーラ農法について
アイドーラとは?
アイドーラとは、アイ(愛)と与論の方言で俵を意味するドーラを付けた造語で、「日本の農業への限りない愛を込め
ての命題」である。原料は海水や鉄の副産物で、酸素に激しく反応する性質を持つ。これらを分解加工して長期保
存を諸悪臭、悪性ガス分解液のことをアイドーラ液という。
工法について
アイドーラ工法とは、通常の堆肥の切り返しにより、発酵を行っていく物ではなく、堆肥の乾燥を行った後、パワー
シャベルで改良型マニアスプレッターに積み込み、アイドーラ希釈液を噴射注入しながら散布を行い、夏なら20日
冬は1ヶ月乾燥させる。それを4,5回繰り返しふるい機にかけ干した後(この際、気象情報が大きな役割を果た
す)、最終製品として袋詰めしていくという過程で行われるものである。
特徴
アイドーラ農法の最たる特徴としては、堆肥を扱うところでありながら、無臭であるということである。さらに、ハエ
などの不衛生な生物もみられないという、施設を稼働してから近隣の住民より、臭いについての苦情は来ていない
実績。アイドーラでできた肥料を土壌に入れると悪性ガスを分解した上、植物の呼吸作用を盛んにして成長を著し
く促進させる。