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歴史・伝統文化

与論島の民俗・文化(衣・食・住)

2009年6月26日(金)

与論島の民俗・文化 古くから日本各地の農漁村に見られるような、助け合いの精神「結(ゆい)」が今も大切に受け継がれ、漁、農作業、家造りや冠婚葬祭など生活に深く残っている。 「ユイケー」、「ユイタバー」、「ムエー」などの言葉が「結い」の意味であり、家造りなどは、典型的なムエーであった。 昔の家は、茅葺であったため親類・近所が総出で手伝い、労力は労力で返していた。(今は、殆ど家は建設会社が造るため、この家造りムエーは見られなくなった。)

着物(キパラ)

場所などによって神衣・晴れ着(チュラギヌ)・普段着(ヤーキパラ)・仕事着(パルキパラ)に分類され、主に原料には芭蕉・野生苧麻・龍舌蘭などが使われていた。
芭蕉は、切り倒した幹の皮をむき外皮・中皮・芯にわけ手束ね、アダンやソテツの生葉を焼いた灰汁で約2、3時間煮詰めたあと、陰乾しして繊維をさき、紡いで糸にした。野生苧麻は、成長の盛りを過ぎ老朽しないうちに刈り取り、木質部から皮を剥ぎ取り乾燥させる。乾燥したのを束にして柔らかく打ちつけ表皮を落とし、さらに手もみして繊維を取り出し、紡いで糸にした。これは、釣り糸にも使った。
龍舌蘭は、葉っぱを約2、3週間浸水しておき葉肉がのり状なると、これを何度も洗いぬめりと匂いを落とし、繊維を取り出し紡いで糸にした。昭和の時代になると、大島紬が盛んになり、絹糸が主に使われ蚕も飼われていた。
今は、蚕を飼っている家はなくなった。
染料は、アイの茎葉を水亀に20日ぐらいつけ、こした汁の水を分離し、ソテツやミカン等の生葉を焼いた灰汁と混ぜ、壷に入れ芭蕉の葉をあぶりかぶせてくくっておき染料を作った。

 

食生活(アシクイ)

主食は唐芋やソテツの実のでん粉をあく抜きしたものを食べていた。米はお祝いのときなどにしか食べられなかったと言う。田が少なく多く作れなかったこともあり、田を多く持っている家は有力者であった。他に大麦、小麦,粟や豆類が栽培されていて、農作物と魚など物々交換されていた。牛や豚など家畜が飼われ農作業に使っていた。豚や鶏は、祝い事や正月につぶされ塩漬けにされ保存食にされた。他に、アイゴの稚魚の塩漬け(スクガラシ、イユガマ)、イカ墨の塩漬け(イチャガラシ)やニンニク漬け(ピルガラシ)・ラッキョウ付け(ダッチョウガラシ)などの保存食が有る。野菜(ヤッセー)は、大根(デークニ)・人参(ミンジヌ)・カボチャ(ナルカン)・冬瓜(シブイ)・キュウリ(ウイ)などが栽培され、おかず(ハティムヌ)として海苔(オーサ)・魚などと一緒に汁に入れ、食べていた。
あと、トビウオなどの魚は、一夜干しや薫製にしたり、豚肉などと味噌に漬け(アブラミシュ)たりして保存食にして食べた。水は、島に川がないので天水を水瓶に溜めたり、井戸水を利用した。

 

◆代表的な郷土料理
ミシジマイ(炊き込みご飯):豚肉とネギなどのグと一緒に炊いたご飯。お祝い事に主に食べられた。
ドゥーシマイ(雑炊):1月7日によく食べられ、七草粥のようなもの。
ウンニーマイ:唐芋・田芋を蒸かしたものと、もち米を炊いたものを突き混ぜたもの。1月15日に主に食べられた。

 

住居(ヤー)

住居は、3間角に茅葺屋根で円錐形に近く、台風の風の抵抗を小さくするようになっている。
周りには、木を植えて防風林にしている。基礎は大きな石を柱の下に置いただけのウプドゥバイヤ造りが基本であった。主に9本柱で、母屋と台所は別棟になっていて、台所は石垣の壁に土間で火事になりにくい造りになっている。倉庫は、高倉造りでねずみや湿気から穀物を守っていた。
戦前までは、このような住居ばかりだった。それ以前の住居や生活の起源をたどると、遺跡調査により縄文時代まで遡ることが出来る。
昭和29~30年に九学会連合が行った調査によれば、朝戸遺跡から磨製石斧、打製石斧、類須恵器片等が発見されている。その後、熊本大学の調査によると、朝戸地区からフェンサ下層式土器、類須恵器、南宋白磁等が出土し、ヤドンジョウ遺跡からは沈線文土器、喜念(1)式土器、宇宿上層式土器等が出土している。

 

 

最終更新日 [2009年8月6日]  
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